コンテンツへスキップ

2024年夏から始まるエンタメ旅:これまでとこれからの視聴記録PART6

どうも、太陽です。

  

この記事では、これまでの名作と今後楽しむコンテンツのリストを共有します。

興味のある方は、ぜひ続きをお読みください。

 

2024年夏から始まるエンタメ旅:これまでとこれからの視聴記録PART6

 

★2025年5月27日に読んだビジネス書「目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと」

2025年5月27日に精神科医福場将太さんのビジネス書「目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと」を読了しました。

目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと

👉 目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと(Amazonリンク)

 

著者は32歳で網膜色素変性症で失明した精神科医です。

失明しても医者をやっていける現代にまず驚きました。

人生のマジックアワー(日没後および日の出前に数十分体験できる薄明の時間帯)は、失明するまでの数年間であり、世界のすべてがきらきら輝いて見えたそうです。

(病気の告知を受けたのが医学部5年生のとき、23歳)

失明する前に会いたい人に会いにいったり、野外ライブイベントに行ったり、渡り鳥の居留地を見に行ったりと、失う前の人間の行動力の凄さをまざまざと感じます。

 

121ページまで熟読し、その後はざっと読みでした。

視覚障害者側の視点でしか見えない世界があるのだなと思いました。

 

目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと

👉 目の見えない精神科医が、見えなくなって分かったこと(Amazonリンク)

評価★★

 

2025年5月日に読んだビジネス書「匿名犯罪者 闇バイト、トクリュウ、サイバー攻撃」

2025年5月日に櫻井祐一、高野聖玄さんのビジネス書「匿名犯罪者 闇バイト、トクリュウ、サイバー攻撃」を読了しました。

匿名犯罪者 ― 闇バイト、トクリュウ、サイバー攻撃

👉 匿名犯罪者 ― 闇バイト、トクリュウ、サイバー攻撃(Amazonリンク)

 

組織犯罪の歴史には暴力団(ヤクザ)はつきものでした。

1991年に暴力団対策法、2010年以降に全国の自治体で制定された暴力団排除条例による締付けで、全国の暴力団構成員(準構成員等を含む)の数は1991年が約9万1000人だったのに対し、2023年には約2万400人になりました。

上限関係が厳しいヤクザに入らない元々の若い素行不良者らは、2000年代半ばから2010年代前半は後に「半グレ」と呼ばれる暴力団と協力関係を結びつつ、同世代と緩やかな連帯関係を維持する存在になりました。

この半グレは、特殊詐欺(初期の名称は「オレオレ詐欺」)に傾倒していきました。

2013年になると、半グレ集団を準暴力団に指定したので、半グレにも一定の制限がかけられました。

 

そこに割って入ってきたのがルフィ事件のメンバーに代表される「トクリュウ」です。

「緩やかな結び付きで離合集散を繰り返す」トクリュウは、末端の実行役を逮捕しても、組織上層部の指示役への突き上げ捜査は困難を極めます。

警察の推測だと、トクリュウの中核メンバーの多くは暴力団や準暴力団との結びつきが強い者らで構成されていると見ているとのこと。

 

多くの犯罪者がタイやフィリピンといった東南アジアに逃げるのは、潜伏しやすい地域で歴史がありますし、逃亡犯罪人引渡条約がない国も多いです。

また、タイやフィリピンは日本の観光ピザでかんたんに入国できますし、日本人が比較的多く住んでいて、現地の日本人コミュニティに紛れて身元を隠しやすいです。

加えて、すでに日本の組織犯罪グループが根付いています。(日本の暴力団はこれらの国とカネを通じて密接な関係を築いてきました)

タイの警察や検察は日本警察に対して非常に協力的だったのに対し、フィリピンの警察は表面上は協力的であるものの、実際にはこちらの要求をのらりくらりと受け流し、つまり、暴力団関係者からカネを積まれていたというわけです。

 

暴力団(ヤクザ)社会は一変し、経済的に追い詰められ、衰退しました。

ヤクザと関係があるとわかったら、企業なら銀行取引が止まり、倒産です。

ヤクザは腫れ物扱いであり、関わりがあると判明したら、社会的に抹殺されます。

暴力団の資金源(みかじめ料(用心棒代)も締め付けがされています。(暴力団が関与している飲食店やクラブ、キャバクラ、バー、風俗店への警察の指導や監視強化)

暴力団員は2023年には約2万4000人へ減少しましたが、その代わりに「半グレ」と呼ばれる組織犯罪集団が台頭してきました。(半グレは若い素行不良者で、同世代の仲間内で連携)

特殊詐欺や投資詐欺、インターネット・SNSを使った恐喝は、半グレ集団に生み出されました。

また、従来は暴力団の資金源になっていた「恐喝、闇金、繁華街でのスカウト活動、風俗店の斡旋、キャバクラや風俗のぼったくり営業など」を半グレ集団が担うようになりました。

 

暴力団と半グレ集団の関係は複雑で、暴力団側としては半グレ集団を利用したく、一方で、半グレ集団側としては敵対的な関係にある他のグループから身を守るために暴力団との繋がりを利用したり、大規模な犯罪活動をおこなう際の資金提供元として頼りたいという動機があります。

P49まで

 

匿名犯罪者 ― 闇バイト、トクリュウ、サイバー攻撃

👉 匿名犯罪者 ― 闇バイト、トクリュウ、サイバー攻撃(Amazonリンク)

評価

 

 

★2025年5月に読んだビジネス書「本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと 間接護身入門」

2025年5月に葛西眞彦著のビジネス書「本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと 間接護身入門」を読了しました。

間接護身入門 本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと

👉 間接護身入門(本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと)[Amazonリンク]

 

間接護身とはかんたんに言えば危険人物を事前に察知し、回避するし、そもそも深く関わらないことを指します。

簡単な危険人物の見極め方として、警察官のことを「おまわり」「ポリ公」と悪く呼ぶ人たちは要注意です。

衝動的ですぐにカッとなる人や、ものを粗末に扱う人(特に公共物や共用のもの)、サービス業の人に偉そうにするタイプ、酒に酔って店員さんや周囲の人に高圧的な態度をとる人、さらに音を立てて食事をする、連れに配慮しない、だらしないしぐさをする、自分の自慢や相手にとって興味がない話を延々とする、などです。

「だからよー」という自分の説明力が足りないのに勝手にイライラして「だーかーら」を連発する人、次に、謝らない人間、約束を守らないルーズな人間も要注意です。

 

メンタリストDaiGoさんの動画で、そもそもやばい奴と関わらない、もしくはやばい奴の範囲を広げて、自分の成長につながらない相手と関わらない、として、そのタイプ分類と対処の仕方が話されています。

論破しようが、勝とうが自分に何のプラスにならない相手はサイコパス式スルー術で対処すべきなのです。(負けるが勝ち)

1 盲目的に何かを信じる人。(陰謀論など) 相手をいくら説明・説得しても、逆効果で信じてしまう。

2 ネット上の荒らし。ダークトライアド傾向が強く、正しい議論をする気がなく、怒らせるのが目的。ナルシストも劣勢になると攻撃的になるので、マイナスはあるがプラスはない。

3 ダニングクルーガー効果で、能力が低い人ほど自分を過大評価して他人の助言に耳を貸さない。自分が失敗して思い知らないとわからない。

4 ルールを守らない人とは戦っても損するだけ。

勝ったところでプラスにならないのであれば逃げたほうがよいです。 

さらに、対策法やテクニックがDラボで5つ話されており、かなり有用です。

https://www.youtube.com/watch?v=IUlICuBjVYk

すぐ消します⚠️全く脈なしのサイン/褒められたときに印象がよくなる返し方/運転で性格変わる人の正体/持つといい夢と目標

 

警官は本当に殺意をもった不意打ちで殺しにくる者とかなり遭遇しており、まったく防げないので、一般人ならなおさらいくら武術をやって備えようとしても無駄です。(犯人は拳銃を奪うのが目的)

間接護身の要として「聴勁(ちょうけい)」があり、五感の作用で相手の動向や感情、目的などを読み取り、危険を察知して事前に回避することを指します。

味覚については相手が毒や薬(眠り薬)を盛ることがありえます。(普段の生活では食あたりにあわないために腐敗臭を嗅ぎ分けるのが著者流です)

触覚については偽札や偽造文書を掴まされないためや、軽く相手の肩などに触ったときに感じる筋肉の緊張から、そのときの状況や会話の内容を含めて相手の腹の内を察知することもできます。

嗅覚については違法薬物の常用者(匂いをごまかすために強い香水つける)の見極めや、香水を普段からつけている人や体臭への洞察も書かれています。

視覚については重要すぎるので省かれていますが、歩きスマホは護身術を放棄しているので辞めたほうがいいとのこと。

聴覚については暗い夜に遠くで怪しい連中がたむろして騒いでいるのも察知できますし、相手の声が急に裏返ったり、会話の速度が微妙に変わること、声の背後にある動揺や感情の起伏、声の質や大きさから相手の覚悟や本気度などもわかります。

 

「聴勁(ちょうけい)」を磨くには飲食店めぐりとレビューが良いです。

次に、ヒューマンウォッチングも効果があります。(「こういうタイプの人間は何々をする傾向がある」を予測するトレーニング)

加害者は意外に近くに存在することが以下のデータからわかります。

<被疑者と被害者との関係>

凶悪犯 4604件。 面識なし(2320件) 面識ありの割合50%。

殺人  864件   99件。       89%。

強盗  1898件  1522件       18%。

強姦  1059件  479件       55%。

恐喝  1882件  684件       64%。

(平成27年 犯罪統計書 警察庁 注 解決事件を除く)

 

直接護身は法律が加害者に有利になっている以上、割に合いません。

微罪処分の理不尽さ、ハードルが高い正当防衛、刑事と民事で判断が違う、などがあります。

警察の通報は野次馬はしないので直接「警察を呼んでください!助けてください」と大声で叫ぶことが大事ですし、警察官が現場に来るのは通報を受けてから最低でも10分かかります。

動画や録音の証拠価値は目撃者より上で裁判官を納得させる力がありますが、使い方には注意が必要です。

 

総じて、固い内容と文章であり、面白みには欠けますが有用な内容満載でした。

ですので、星4つとします。

間接護身という発想に驚きました。

 

間接護身入門 本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと

👉 間接護身入門(本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと)[Amazonリンク]

評価★★★★

 

 

★2025年6月3日に読んだビジネス書「咒いの脳科学」

2025年6月3日に中野信子さんのビジネス書「咒いの脳科学」を読了しました。

咒(まじない)の脳科学

👉 咒(まじない)の脳科学(Amazonリンク)

 

自由意思などないし、無意識的にも情報洪水の影響を人間は受けています。

無意識的に社会全体から咒いのようなものの影響を受けている可能性や、逆に社会全体を変容させる咒いはあるのか、自分に咒いをかけて少しでも望ましい結果を得るには、などのテーマがあります。

咒いは呪文や呪術、特定の言葉や行為を通じて、科学的には未解明であることも多い、いわば超自然的な力を働かせようとする行為を指すとあります。(宗教的な儀式や呪術的な意味合いが強い)

咒いは必ずしも害意があるとは限らず、時にはポジティブな願いや想念も含む場合があるそうです。

 

願意を音声として発するのはそれだけで願望の実現に向けた一歩たりえる行為であり、ほとんどの人は言語化をしていません。

男では平均1日あたり7000語、女では2万以上言葉を発するとしたら、ある意味、言霊的に自分の無意識に何らかの影響を与えていてもおかしくなく、だからこそ、僕は言霊信仰者です。

SNSで嫌な情報を受けると受動ストレスになり、身近な人に向いてしまうこともあるので、ストレスを浴びないために断捨離する人はいます。

自分の口から発することだけじゃなく、受け取るものまで気を配るのが言霊信仰者でしょう。

 

人間の一生は不完全情報ゲームです。

完全情報ゲームは、すべてのプレーヤーがゲームのすべての情報を完全に把握していて、なおかつゲームの状態(駒の配置、得点など)や、これまでの行動履歴がすべてのプレーヤーに共有されています。

完全情報ゲームは隠された情報がないので、運の要素はほぼなく、主にプレーヤーの実力(戦略立案能力や判断力)が勝敗を決定します。(チェス、将棋、囲碁など)

一方、不完全情報ゲームは、一部の情報がプレーヤーに隠されているか、ゲームの状態が完全には見えないです。

非公開の情報が存在していて、なおかつプレーヤーが持つ手札、相手の選択、またはゲームの進行中に開示される情報などが隠されています。

重要なのは、これらの隠された情報を確率論的に推測することであり、これが勝敗に影響を与えるので、運が実力よりも勝敗を左右します。(ポーカー(相手の手札が見えない)、麻雀(他のプレーヤーの手牌が隠されている)、戦略ゲームでFog of War(戦場の視界が限定される要素))

 

著者は不完全情報ゲームである人生は幸いなことであり、逆に完全情報ゲームですべての未来がクリアにわかっていたら、喜びを感じられないといいます。

いわば、人生というギャンブルを好むように人間は仕組まれています。

不確実性の時代なんて言葉は当たり前であり、人類史で先が確実に見えていた時代などありません。

 

次に、不完全情報ゲームでは、戦略立案能力や論理的な最善手を迅速に探す能力よりも、「相手がどう考えるか」を読む心理戦が重要になります。

もっというと「相手を思うさまに動かす能力」や「相手をこちらの意図どおりに誘導できる技術」があれば、このゲームに高確率で勝てます。

私達の世界は論理ではなく、咒いでできていると著者はいいます。

咒いでできている世界とはどういう構造で、私達はその中でいかにして生きていくべきなのか、を著者は本で書いています。

 

思えば、僕はデスノート的世界線のゲーム構造でもがきながら生き抜いており、これは悪人支配者は一方的に情報を握り、僕は相手をほとんど知らないという不利な情報ゲームで戦っており、だからこそ推測力や直観が相当に磨かれたといえます。

あとは、意外と、軽視されがちな能力として予測力や予防力があります。問題が起きてから解決する問題解決力は派手で、パフォーマンスが見えるので有能そうに見えますが、そもそも予測をして事前に予防できていたら、その問題は起きません。

入念に準備をして予測を立て、防御体制を取るのも地味な能力ですが有用です。

そもそも僕のスマート消費術(節約)とダイエット・筋トレ(自重)とセキュリティ自衛は予防と防御に重点を置いています。

最小限の生活スタイルで生きていけたら、お金の心配から開放され、ダイエット・筋トレを自分でできたら安泰で、そもそもマルウェアにかかりにくいOSを使ったら、不安が大幅に減ります。

問題がそもそも発生しなさそうな環境づくりを構築しました。あとは攻めの稼ぐ方法ですが、ここに苦労があります。

しかし、最小限生活スタイルだから、大きく稼ぐ必要もなく、価格競争力があり、優位に戦えます。

 

プラシーボ効果ではなく、その逆の、有害な副作用が考えられると伝えられることによって、ダミーの治療法や治療薬であるのに望ましくない症状が現れるノーシーボ効果があるといいます。

男性では恋愛経験が乏しい人ほど正直者であるのに対し、女性は未婚と既婚で分かれました。

20代と50代では既婚者かつ恋愛経験の豊富な女性でウソをつく率が高く、30代〜40代では未婚者かつ恋愛経験の豊富な女性でウソをつく率が高かったそうです。

女性で恋愛経験が豊富なら要注意ですね。

もしくはウソをつくことに抵抗がない人ほど恋愛経験が豊富になり、次世代に子孫を残しやすくなるとも考えられます。

 

また、自分が得をするならばウソをつくことに抵抗がなくなる、望ましい何かが起きそうなときにはウソをつくことがより多くなる、という脳の特性が人間にはあります。(報酬が期待されるときに、側坐核の活動がより高くなる人ほどウソをつく割合が高い)

側坐核は快楽中枢であり、食事や性行為といった人間にとって報酬となり得る多くの行為に関連しています。

しかし、側坐核の活動が高くてもウソをつかなかった場合、背外側前頭前野の活動(理性的な判断、行動の抑制に重要な領域)が高くなります。

わかりやすく言うと、ウソつきはウソをつく快感を覚えてしまっていて、いつもブレーキを利かせていないと正直な言動ができないと言えます。

もっというと、頑張って努力して抑えていないとすぐウソをついてしまう脳ということです。

そして、ウソをつくことがやすやすとできる人のほうが恋愛強者である可能性が高いのです。

僕はASDの人が好きなのですが、それはウソを健常者よりもつかない点もあります。

 

前半はバッシングや正義や正しさなど、どこかで聞いたような内容が多く、食傷気味でした。

中盤はルッキズムについてで既知の情報ばかりでした。

(日本の賃金の中央値を100とすると、女性は74.8や、美容外科大手の高須クリニックの来院者の割合で全体数に占める男性の割合は20%は初耳)

世界公正仮説(因果応報や被害者には何らかの落ち度があると信じるも含まれる)を信じているBIG5の特性として、協調性と外向性が高い人とのこと。

本書はWebメディア「現代ビジネス」で連載されていた「あなたの中のモンスター」に加筆修正したものと、新たな原稿によって構成されており、おそらく咒いの脳科学という一貫したテーマで書かれておらず、タイトルは後付けだと思いました。

所々、参考になる箇所がありましたが、飛び抜けた傑作という印象はなく、星3つとします。

 

咒(まじない)の脳科学

👉 咒(まじない)の脳科学(Amazonリンク)

評価★★★

 

★2025年6月10日に読んだビジネス書「22世紀の資本主義」

2025年6月10日に成田悠輔さんのビジネス書「22世紀の資本主義」を読了しました。

22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する

👉 22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する(Amazonリンク)

 

成田氏はすべての人が何者で何をしてきたかのデータが記録され、市場経済(プラットフォームなどが金持ちには高い値段で売りつけるなど)が国家を乗っ取るような未来予測をしているが、本当か?と疑います。

今までの市場経済は神の手のアルゴリズムより、供給と需要を結ぶつけてきたが、すべての人の履歴データの蓄積により、皆が何をどれくらい欲しそうか察することができ、人々を喜ばせる経済活動や資源配分が可能となるといいます。

これは信用経済に似ており、誰が寄生虫で誰が功労者かが明らかになり、フリーライドしすぎた人間は他人にしばらく奉仕させられます。

その世界ではお金ではなく、交換や仕事、親切のようなやり取りのデータが大切になり、いわば評価経済社会のようです。

良い行動をしたら(それらはアートークンと呼ぶ)、アートークンをアルゴリズムが把握し、自動的に最適化します。

 

ざっと僕なりにまとめると、上記が成田氏の主張ですが、そもそもそれほどの膨大な人類のデータをリアルタイムで管理し、処理しきれるのか?問題があります。

次に、今でさえ、自分のプライバシーや行動履歴を知られるのを嫌う層がけっこういて(プライバシー保護)、いくらAIのアルゴリズムとはいえ、明け渡すのに抵抗があります。

しかし、中国ではすでに信用スコアである程度、現実化しており、治安安定に一役買っているようです。

日本でも、裏の世界では密かに評判・評価社会が確立されており、悪評のある人間に出世の道や活躍は閉ざされています。

つまり、これらの動きをもっと大々的に表立って大規模に行えば、お金がなくなる世界というのを成田氏は構想しているのでは?と感じました。

AIがすべての人の挙動をまるで監視塔のように把握し、データを蓄積し、処理し、最適化します。

これを実現する前提は、まず現金廃止ですし、次に、監視カメラをあまねく場所に配置や、PCやスマホなどに挙動をリアルタイムでモニタリングするソフトが必要であり、ハードルが高いです。

また、AI監視塔は様々な悪人たちの挙動(ハッキングなど多数)を把握したうえで、最適化できるのか問題もあります。

(少なくとも、中国やロシアなど海外によるハッキングなどの動きまで把握できないでしょう。日本でも、法律や警察では裁けない悪人がのさばっており、それがAI監視塔により、駆逐されるのかです)

ここまでは本を30ページまで読んだ段階で、想像力を駆使して書きましたが、このあと、読了したら感想が変わるのか?試してみます。

 

ルイヴィトンを中心とする服飾、宝石、時計、ワインなどのハイブランド複合体LVMHの時価総額はトヨタやソニーをはるかに超えており、ステータス経済圏が確立されているのでしょう。(2024年12月に50兆円超)

一方、唯一無二の質を追求した単独ブランドがエルメス(2024年12月に35兆円超)であり、芸能人・インフルエンサーのアンバサダーを一度もつけたことがなく、個別ブランドとしての希少性とブランド群としての大規模化の二兎を追うことに成功したLVMHとは対照的です。

2009年に誕生した現在15歳のビットコインの時価総額は300兆円超え、2015年に誕生した10歳に満たないイーサリアムも60兆円超え、すべての仮想通貨の時価総額の合計は500兆円超で、東京のタワマンも、純金も、アップル株でさえ足元にも及ばない成長率です。

過去、歴史のある時点までは存在せず、誰の目も引かず、なんの値段もつかないもの、(胡椒、SNS、ピラミッドm,広告、チューリップ、金融派生商品、大仏、スマホ、茶の湯、ファンクラブ、占い、宇宙旅行、ブランド、暗号、なりすましAIなど)は幻想でありながら、資本主義経済の起源からずっとつきまってきました。

これらのものでないと死んでしまうというものは一つもありません。

値段がある状態が長く続いたから価値があるに違いないと皆が思い込んでいるとも言えます。

 

価値があると思わせる物語を作るのが資本主義の構造です。

著者が本で定義している「資本主義」は変幻自在に中身を変化させながら有象無象の有形無形な未開拓領域を商品にし稼いでいく運動です。

そして、資本主義を実行するために商品に値付けし売り買いし分配していく私たちが慣れ親しんだ仕組みを「市場経済」と定義しています。

「お金」「貨幣」「通貨」などは区別せずに使うといいます。

 

著者は時間軸(現在と未来)と価値(意味と便益)で4象限を作っています。

1 現在×価値(便益) 純金や現金やコンビニや業務スーパーなど。

2 未来×価値(便益) 金融・保険・投資商品群。株、株式会社、暗号資産含む。

3 現在×価値(意味) ブランド。Nikeの広告コピー「Just do it」

4 未来×価値(意味) TESRA、SDGs

 

未来×意味へ侵食する資本主義のもう一つのフロンティアがデータです。

私たちがどんな人で未来にどんな意味を感じたり考えたりして何をしそうかを表す情報です。

NFTバブル失敗も含めて、IoT(物のインターネット化。スマートデバイス、家具家電、建物から都市まで)のデータ化、そしてあらゆる事のデータ化が起きます。

街角でしたいいこと、カフェで言ったまずいことがセンサーに捉えれてデータ化され、IDや所有権が確定され管理される監視社会です。

日常の健康生体情報(体重や血圧、昨晩の癇癪度や今朝の快便度など)さえ、24時間営業の日常生活を通じてデータ化されていくといいます。

次に、心のデータ化(表情や筋電、ホルモン状態、脳活動など)はもちろん、まだ見ぬ新たな計測術による精神状態のデータ化です。

最後は、私という存在のデータ化とインターネット接続です。 

成田氏は存在のデータ化を見据えて、オンライン出演ばかりを実行し、成田氏のデータを学習して模倣したVtuberが出てきたことが成果だと言っています。

これは著作権や犯罪などと関連性があり、著者はどう考えているのか?と疑問です。

 

答えはすべてがデータ化されたら、そこにIDや権利をNFTでつけられ、契約できるといいます。

その結果、世界のあらゆる断片を契約や商品の部品にできます。

いろいろなデータが利用者からの個別同意なしに売買されていますが、ここから物・事・体・心のデータの商品化が起き、心身の状態に値段がつくのです。

存在のデータ化と商品化はごく少数のアスリートや芸能人、キャラに限られていましたが、今や誰でも広告塔時代です。

あらゆる人の行動に契約や対価が紐づきます。(その対価は1円かもしれませんが)

 

著者は値段とお金の存在さえ疑い始めます。

歴史の中でお金持ちが何となく尊敬されてきたのは「お金を持っているのは、社会に対して貢献してきた証拠だ」と捉えられているからだといいます。

太古の小さなムラでは行動が記録された台帳をみれば、誰が寄生虫で誰が功労者かが把握でき、見つけて罰したり、村八分にでき、そこいはお金の必要性はなかったのです。

しかし、経済が爆発し、大きくなり、遠くなれば、すべてを手作業で台帳に記録できないので、お金の出番になります。

また、AIが監視塔となり、お金に頼らず記録に直接尋ねて信用するかしないか、取引するかしないか、罰するかしないかを決めればいいのです。

歴史を通じてインフレが起き続けてきたということは、お金の価値は長期では下がり続けていることを指します。

また、価格が存在し、たとえ前科者でもお金を払えばモノを買える仕組みでしたが、データ化されれば、その人は何者か、取引していいか、いくらくらいの値段をつけるのがよさそうかが調べ決めやすくなり、一物一価的な全員共通価格システムの必然性が薄れていきます。

そして、あらゆる価格が人それぞれで変わる世界が来ると著者は言います。(一物多価)

これは一部ではすでに実行されており、与信情報によりクレジットカード使用不能とか、健康状態により保険料が変わるなどあります。(その人の信用度により変わる)

 

同じ商品でもお金持ちほど価格も高くなれば、再分配が働き、再分配は国家の専売特許でなくなります。

一物多価の市場経済による再分配を実現するには存在と身柄を証明するIDが必要であり、これなくしては絵に書いた餅です。(しかし、AIによるなりすまし問題も生じしています)

私たちの振る舞い含めたすべてがデータになるのであれば、パソコンやデバイスに監視カメラ設置(名目上はAIカメラでプライバシー保護だが誰が信じるのか?)やVPNなどを不能にするIPアドレス、もしくはパソコン挙動ソフトをインストール必須(そして外部に送信)などにしないとダメではないでしょうか?

 

著者は仮想空間上の双子地球と、現実の生身地球に分かれるといいます。

また、物理国家は夜警国家になるとも言います。

著者は物理国家よりも情報国家に未来を感じており、GAFAM的な存在が新国家になることに将来性を感じていたようだが、物理国家に潰されといいます。

今後、物理国家と情報国家の抗争になるといいます。

 

そして、著者がたどり着いたのはベーシックインカムやお金でもなく、再分配を内蔵した柔軟な市場経済でもなく、稼げない人間、働けない人間、値段の低い人間でもなんの引け目も感じずに生きられるような経済観と人生観への転換です。

これを読んですでに僕はだいたい達成しているじゃんと思いました。

月5万で暮らせるスマート消費術ライフスタイル確立(実家ぐらし前提)、ダイエット・筋トレ、セキュリティ自衛、AI活用により、稼げない、働けなくてもそこまで引け目を感じていません。

 

招き猫アルゴリズムというその人にマッチしたレコメンドをする存在がいるとして、本人が気づいていない欲求に先回りして応えてしまいます。

招き猫アルゴリズムはいわば、自分専用のコンシェルジェです。

238ページまで読了しましたが、結局、僕が最初に書いた疑問には答えてくれず、実現可能性が低い内容だと感じたので、星3つとします。

 

22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する

👉 22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する(Amazonリンク)

評価★★★

 

 

★2025年6月6日に読んだビジネス書「子どもの脳は8タイプ」

2025年6月6日に加藤俊徳さんのビジネス書「子どもの脳は8タイプ」を読了しました。

子どもの脳は8タイプ

👉 子どもの脳は8タイプ 最新脳科学が教える才能の伸ばし方(Amazonリンク)

 

脳の特性によると、以下の8タイプにわけられるといいます。

1 「リーダータイプ」 周りに広く目配りができ、人を引き付ける力を持つ

2 「論理タイプ」 記憶力がよく、理詰めで考える。

3 「クリエイティブタイプ」 好奇心が強く、何かを「好きになる力」が高い。

4 「癒やしタイプ」 周囲の状況、人に対する感受性が強い。

5 「バランスタイプ」 脳の変化の振り幅が一番大きい。

6 「フレンドリータイプ」 天然のポジティブ思考と協調性で友達が多い。

7 「多動タイプ」 経験値が溜まりやすく、物事を極めやすい。

8 「エキスパートタイプ」 特定のことに対する好奇心が強い。

 

本に載っている脳特性診断テストを受けてみました。

60ページから63ページに記入した点数を合計しましょう。A群〜H群で点数が一番高かったものがあなたのタイプです。

A群=リーダータイプ、B群=論理タイプ、C群=クリエイティブタイプ、D群=癒やしタイプ、E群=バランスタイプ、F群=フレンドリータイプ、G群=多動タイプ、H群=エキスパートタイプ


A群 リーダータイプ
周囲に目配りをしながら個と向き合う力があり、他者の信頼や協力を得る力が高いため、まとめ役を担います。活動的でどんな相手にも公平な対応ができるため、信頼関係を築ける頼れる存在です。

B群 論理タイプ
論理タイプは大きく「文系」と「理系」に分かれ、どちらも筋道を立てて考える力や高い記憶力を備えています。特に理系はビジュアルイメージを描く力に優れ、創造的な分野で才能を発揮する傾向があります。

C群 クリエイティブタイプ
1つのことを突き詰める強い好奇心を持ち、何かを「好きになる」その気持ちを持続する力が特徴です。「好きだから」という理由だけで集中力を発揮し、創造性の源泉となる継続的な探究を行うことができます。

D群 癒やしタイプ
周囲の状況や人々の情報を受信する力に優れ、よく周囲を見渡して耳を傾けることができるタイプです。そのため、他者の話を聞く役割を担うことが多くなるでしょう。穏やかな存在感で場の空気を和らげる力があります。

E群 バランスタイプ
現時点では能力のバランスが取れており、周囲の大人からは「育てやすい子」と見られがちですが、外的刺激や成長過程で個性が形成され、将来的に偏った方向性に才能が開花しうる大きな可能性を秘めたタイプです。

F群 フレンドリータイプ
高い社交性と共感力、ポジティブ思考を備えたタイプです。周囲を巻き込む力に優れ、人と協力して成果を出す能力が高く際立っています。また、好奇心旺盛で「今を楽しむ」ことを最優先にする傾向があります。

G群 多動タイプ
計画よりも即行動し、興味があることに積極的に取り組む活動的な性格で多くの経験を積むことと、突き出た能力や発見性を発揮する可能性があります。行動力が才能の開花を導くため、将来大きな成功を期待できます。

H群 エキスパートタイプ
本書で紹介している「8タイプ」の中で、もっとも好奇心旺盛なタイプです。興味を持った分野に対して圧倒的な集中力とエネルギーで知識を深め、誰にも真似できない知見を持つようになります。

 

僕の結果はA群リーダータイプ7点、B群論理タイプ7点、C群クリエイティブタイプ7点、D群癒やしタイプ3点、E群バランスタイプ9点、F群フレンドリータイプ4点、G群多動タイプ4点、H群エキスパートタイプ7点というまさに僕そのものという結果でした。

僕は9点のバランスタイプでありつつ、リーダー、論理、クリエイティブ、エキスパートタイプも7点とそれなりに高いです。

僕の適性職業検査では接客業・営業マンが最下位であり、癒やしタイプ、フレンドリータイプが低いのはまさにそのとおりでしたが、僕自身はADHDの傾向もあると思っていたので、多動タイプが4点なのは?でした。

脳には脳番地があり、思考系、感情系、伝達系、理解系、運動系、聴覚系、視覚系、記憶系があります。

 

各タイプの発達している脳番地、弱みになりやすい脳番地は以下です。

・リーダータイプ。思考系・運動系・感情系。(理解力や伝達力も高い) 弱みになりやすいのは記憶系。相性がいいのは癒やしタイプ。

・論理タイプ。理解系・記憶系・(伝達力が高い論理タイプ:伝達系) 弱みになりやすいのは感情系。相性がいいのは癒やしタイプ。

・クリエイティブタイプ。視覚系or聴覚系・理解系。弱みになりやすいのは伝達系。相性がいいのはバランスタイプ。

・癒やしタイプ。聴覚系・感情系。弱みになりやすいのは視覚系。相性がいいのはリーダータイプ、論理タイプ。

・バランスタイプ。運動系・聴覚系・記憶系。弱みになりやすいのは思考系。相性がいいのはクリエイティブタイプ、エキスパートタイプ。

・フレンドリータイプ。感情系・伝達系。弱みになりやすいのは理解系。相性がいいのはリーダータイプ。

・多動タイプ。運動系・視覚系。弱みになりやすいのは聴覚系。相性がいいのは論理タイプ、リーダータイプ。

・エキスパートタイプ。理解系・記憶系。弱みになりやすいのは運動系。相性がいいのはバランスタイプ。

 

知り合いがおそらくリーダータイプで、運動が得意で、思考も感情もそこそこで、記憶力が弱かったですね。

姪っ子がおそらく論理タイプで、理解力(IQ120以上?)と記憶力は高いですが、ASDであり、伝達力が弱く、感情にも疎いです。

癒やしタイプの友人もいて、聴覚で聞く力が高く、感情(EQ)も高く、カウンセラー気質でしたし、僕と相性が良いです。

バランスタイプはまさに僕が該当し、運動神経はそこそこで、聴覚力と記憶力が抜群に高いですし、将棋ウォーズで1級で、理系科目をあまりやってこなかったのもあり、思考系に若干弱みを感じており、クリエイティブタイプ(芸術家?)と相性が良いのも納得です。

フレンドリータイプは配信活動をしているFラン18歳女性が該当しており、感情(EQ)と伝達系が抜群であり、社交的で配信で人気者になっており、深い理解力や内省はしなさそうで、僕とも相性がそこそこな印象でした。

多動タイプは知り合いが該当し、運動もそこそこで、視覚が優位そうですし、あまり他人の話を聞いていないので聴覚系が未発達?だと感じました。

過去にLDだけどIQ130以上でほとんど努力なしに慶応医学部合格中退、将棋3段、数学検定1級、YouTube事業で大成功という人に出会いましたが、コミュ力が壊滅的なのと運動も得意じゃなく、抜群の理解と興味を持った分野への記憶力がすさまじい、まさにエキスパートタイプだと感じました。

 

脳から判定する子供向けの性格タイプ診断ですが、大人にも応用できると感じました。 

非常に有用であり、気付きが多い良本だったので星4つとします。

 

子どもの脳は8タイプ

👉 子どもの脳は8タイプ 最新脳科学が教える才能の伸ばし方(Amazonリンク)

評価★★★★

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA