どうも、太陽です。
人間の脳にはそれぞれ個性があり、情報処理の得手不得手も大きく異なる。視覚に強い人もいれば、聴覚に鋭い人もいる。
私の場合、相貌失認があり、視覚記憶そのものが弱いため、活字の情報をそのまま理解・記憶することが難しい。
脳内で必ず音声化するプロセスが挟まり、情報処理が遅くなる。だからこそ、自分の脳がどのルートで情報を最も効率的に取り入れ、長期間保持できるのかを考えることは、人生のパフォーマンスそのものを左右する。
ここでは、私がどのような情報収集方法をとり、なぜ読書がコスパの悪い手段になってしまうのか、そしてその特性をどう受け止め、どう活かすかについて、正直に記しておきたい。
私にとって、情報収集の中心となっているのはまず聴覚系のツールであり、YouTubeやDラボ、Gravityなどがその主な情報源になっている。
これらは耳で聞くだけで理解が進み、内容が長期間、数ヶ月単位で記憶に残る。
一度耳に入れた情報を、あとで録音を聞き返す必要もなく、まとめて記事化できるほど記憶が安定しているため、私にとって聴覚系のメディアは圧倒的にコスパが良いのだ。
一方で、視覚系の情報源、例えば本やX、ネット記事は、基本的に“目で見て理解する”ことを前提としている。しかし私の脳は視覚情報をそのまま処理するのが苦手で、必ずいったん脳内で音声化する手順を経ないと内容が定着しない。
つまり、視覚で捉えた情報を一度「聴覚の形式」に翻訳してから理解しているため、視覚記憶の人ほどスピーディーに読めないし、大量の文字を処理するのが苦痛になる。
この脳内音声化のプロセスがあるせいで、文章量が増えると処理が追いつかなくなり、本はどうしても“コスパの悪い媒体”になってしまう。
実際、僕の場合、読書は多くの人が想像している以上に負担が大きく、1冊読むのに4時間ほどかかることも珍しくない。
いわゆる速読も、視覚でページを飛ばしながら大まかな構造を把握できる人だからこそ成立するのであって、私のように脳内音声化を必ず経由するタイプにとっては、そもそも無理がある。
また、活字を読んでもほとんど記憶に残らないため、読んだあとに要約やまとめ作業をしないといけない。情報そのものの吸収に加え、その“後処理”がセットになっているため、読書は他の手段に比べて極端に効率が悪い。
そのため、どうしても多読ができないし、速度も上がらない。おかげで本を読むときは、選びぬいた良書だけを読むというスタイルになっている。
速読でざっと有益部分だけ拾う、という視覚優位型のやり方ができない以上、読む本は厳選して、自分にとって本当に必要なものだけを読むしかないのだ。
さらに、小説に対しても苦手意識が強い。小説は文字量が多く、ストーリー性も強く、視覚処理の負担が大きい。
集中力も必要で、聴覚系で処理できる情報量より圧倒的に多い。最近は特にハズレ率が高く感じられ、途中で損切りすることも増え、小説そのものを避けるようになってきた。
構造的にも本という媒体は“売り物としての体裁”を整える必要があり、情報を詰め込むため無駄な文章が増える傾向がある。
この“ムダ”を視覚優位の人たちは高速に捌き、必要な部分だけ取り込めるのかもしれない。しかし、私のような聴覚・音声処理型にとって、そのムダの情報は負荷以外の何物でもない。
ただ、その一方で、Kindleのようにコンパクトにまとまった本は比較的読みやすい。分量が必要以上に膨れず、テーマが絞られていることが多いからだ。
それでもなお、脳内音声化が避けられない以上、活字情報はどうしても効率が悪く、自分にとって読書は“強みによる情報吸収”ではなく“弱みを努力で補いながら行なう作業”になってしまう。
もちろん、人生において弱みをある程度克服することは重要だ。しかし、弱みで勝負することはできないし、人生はそんなに甘くない。自分が圧倒的に向いている方法、つまり強みに当たる部分を使って勝負した方が、成果も出やすく、ストレスも少ない。
脳の特性には強みと弱みがあり、私は聴覚的な処理能力が非常に強い一方で、視覚的な処理と記憶に弱みがある。
この弱みのために読書を主戦場にするのは非効率で、そもそも成果に結びつかない。だからこそ、自分の脳の特性に合わせて、最も効率よく情報を吸収できる方法に集中するべきだと考えている。
活字情報は読んでも記憶に残りづらく、速度も遅いため、本を読むたびに要約やまとめ作業が発生し、どうしても効率が悪い。しかし音声なら、ながら作業で聞けるうえ、そのまま長期間記憶に残る。
しかも、Audibleのように本1冊分を丸ごと聴くのではなく、自分が必要とする部分だけを聴覚で取り込み、効率よく理解できる。これは私の脳の仕組みに最も適したスタイルであり、結果として最も生産的な方法になっている。
私にとって、情報収集の効率は「努力」ではなく「脳の特性との相性」で決まる。視覚型の人が本を高速に読みこなし、多読で力をつけていくのと同じように、私は聴覚を武器にして知識を積み上げていく方が自然で、生産性も高い。
だからこそ、自分の強みにフォーカスし、自分にとって最も効率よく記憶に刻まれる方法を選び、これからも情報との向き合い方を洗練させていきたい。